洗肝明目湯とはどんな漢方薬なのか

洗肝明目湯(せんかんめいもくとう)は眼精疲労や目の充血、炎症、乾燥といった眼の症状に対して用いられる漢方薬です。
東洋医学の考えのひとつに「肝は目に開竅(かいきょう)す」というものがあり、これは要約すると、肝の状態が眼にも影響を与えるという意味になります。洗肝明目湯とはその考えに則り「肝を洗い清め、目を明らかにする」ことを目的とした漢方薬というわけです。

配合されている生薬は以下の通りです。

当帰(とうき)……活血(※血の流れをよくする)作用、補血作用、止痛作用などがある。
川芎(せんきゅう)……駆瘀血(※血の滞りを改善する)作用、活血(※血の流れを良くする)作用、鎮静作用、鎮痛作用などがある。
芍薬(しゃくやく)……補血作用、鎮痛作用、鎮痙作用、収斂(※体液を漏らさず集める)作用などがある。
地黄(じおう)……強壮(※身体に活力を与える)作用、滋潤(※水分で潤す)作用、補血作用、止血作用などがある。
決明子(けつめいし)……明目(※視力を改善する)作用、消炎作用、利水作用、通便作用などがある。
黄芩(おうごん)……消炎作用、清熱作用、抗菌作用、解毒作用などがある。
黄連(おうれん)……消炎作用、健胃作用、鎮静作用などがある。
蔓荊子(まんけいし)……消炎作用、鎮痛作用、鎮静作用、清頭目(※頭痛、めまいを治す)作用などがある。
山梔子(さんしし) ……清熱作用、除煩(煩躁状態の改善)作用、消炎作用などがある。
連翹(れんぎょう)……清熱作用、解毒作用、消腫作用、抗菌作用、利尿作用などがある。
石膏(せっこう)……清熱作用、止渇作用、沈静作用などがある。
羌活(きょうかつ)……解熱作用、抗菌作用、鎮痛作用などがある。
防風(ぼうふう)……解表(※発汗)作用、発散作用、解熱作用、鎮痛作用などがある。
薄荷葉(はっかよう)……解表作用、透疹(※湿疹を発散させる)作用などがある。
菊花(きくか)……解表作用、明目作用、清熱作用、解毒作用などがある。
荊芥(けいがい)……解表作用、利咽(※のどの調子を整える)作用、消腫作用、止血作用などがある。
甘草(かんぞう)……健胃(※胃の機能を正常にする)作用、鎮痛作用、鎮痙作用、去痰作用などがある。
蒺梨子(しつりし)……利尿作用、消炎作用、解毒作用、降圧作用、鎮静作用、止痒作用などがある。
桔梗(ききょう) ……止咳作用、去痰作用、排膿作用などがある。

非常に多くの生薬が使われており、その多くが血の流れを整え身体の水分量を調節する作用、内熱を取り落ち着かせる作用に優れています。

洗肝明目湯とは何の症状に効く漢方薬なのか

洗肝明目湯の効能は主に眼精疲労、結膜炎、充血、ドライアイといった眼の疾患に対して適用となります。赤みが濃く炎症も強いような急性の炎症症状に対しても、慢性的な乾燥や充血といった症状に対しても適用となるため、幅広い用途で用いることが可能です。

なお、眼の疾患に用いられる漢方薬は他にもあります。「滋腎明目湯(じじんめいもくとう)」「杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)」などは加齢が原因によるものに対してよく用いられていますが、患者さんの症状によってはこれらの方が適していることもあります。使用する漢方薬は医師や薬剤師と相談の上、症状に合わせて選択するようにしてください。

洗肝明目湯とはどのように使うものか

洗肝明目湯を煎じたものを食間もしくは食前に服用します。
なお、服用する際は安易に自己判断せず医師の診断を仰ぎ、用法用量を守って正しく使うようにしてください。

副作用はあるのか

他の内服薬との併用による配合成分の大量摂取によって副作用が生じることがあります。
加えて、個人によって体質に合わなかったり、アレルギー反応などが出ることもあるかと思います。実際に使用してみて何か異常を感じた場合にはすぐに使用を止め、処方した医師や薬剤師に相談するようにしてください。