疎経活血湯とはどんな漢方薬なのか

「疎経」とは東洋医学における身体のエネルギー「気」の流れである「経絡」の通りを良くすることを意味し、「活血」とは血流の流れを良くすることを意味します。
そして疎経活血湯(そけいかっけつとう)とは、関節痛、筋肉痛、神経痛、腰痛といった症状に対して用いられる漢方薬です。夜間や寒い季節に移り替わった頃に痛みが現れる、あるいは増悪するといった場合によく用いられるもので、気の流れや血行を改善し温めることで症状の緩和・治癒を行います。

配合されている生薬は以下の通りです。

当帰(とうき)……活血(※血の流れをよくする)作用、補血作用、駆瘀血(※血の滞りを改善する)作用、止痛作用などがある。
川芎(せんきゅう)……駆瘀血作用、活血(※血の流れを良くする)作用、鎮静作用、鎮痛作用などがある。
牛膝(ごしつ)……駆瘀血作用、活血作用、通経(※月経を起こす)作用、利尿作用などがある。
芍薬(しゃくやく)……補血作用、鎮痛作用、鎮痙作用、収斂(※体液を漏らさず集める)作用などがある。
地黄(じおう)……強壮(※身体に活力を与える)作用、滋潤(※水分で潤す)作用、補血作用、駆瘀血作用、止血作用などがある。
茯苓(ぶくりょう)……利水(※体内の水の流れを正す)作用、健脾(※脾胃の機能を正常にする)作用、安神(※精神を安定させる)作用などがある。
桃仁(とうにん)……活血作用、排膿作用、潤腸作用、駆瘀血作用などがある。
防己(ぼうい)……消炎作用、利尿作用、鎮痛作用などがある。
威霊仙(イレイセン)……鎮痛作用、利尿作用、抗菌作用、降圧作用などがある。
防風(ぼうふう)……解表(※発汗)作用、解熱作用、鎮痛作用などがある。
白芷(びゃくし)……解表作用、止痛作用、止帯(※下り物を止める)作用、排膿作用、抗菌作用などがある。
生姜(しょうきょう)……発汗作用、健胃作用、鎮吐作用などがある。
羌活(きょうかつ)……解熱作用、抗菌作用、鎮痛作用などがある。
陳皮(ちんぴ) ……健胃(※胃の機能を正常にする)作用、駆風(※腸内のガスを排出する)作用、去痰作用、鎮咳作用などがある。
竜胆(りゅうたん)……健胃作用、消炎作用、解熱作用、解毒作用などがある。
甘草(かんぞう)……健胃作用、鎮痛作用、鎮痙作用、去痰作用などがある。
蒼朮(そうじゅつ)……健胃作用、整腸作用、利尿作用などがある。
※蒼朮に代わり類似の作用を持つ白朮(びゃくじゅつ)を配合していることもあります

婦人科疾患に用いられる「四物湯(しもつとう)」という漢方薬をベースとしており、血行を良くする効果に優れています。そこに、体内の水分量の調節作用や解熱作用や鎮痛作用に優れた生薬らを配合し、血行改善や疼痛改善に高い効果を発揮するものとなっていまう。

疎経活血湯とは何の症状に効く漢方薬なのか

疎経活血湯の効能は主に関節痛、筋肉痛、神経痛、腰痛といった症状、特に腰や下肢に対して生じるもの、足腰に冷えが強いものに用いられます。

なお、関節痛に用いる漢方薬として他に「九味檳榔湯(くみびんろうとう)」があります。こちらは全身倦怠感が強い方やむくみの強い方に適しているとされています。使用には医師や薬剤師と相談し、症状に合った漢方薬を選択してください。

疎経活血湯とはどのように使うものか

疎経活血湯を煎じたものを食間もしくは食前に服用します。
なお、服用する際は安易に自己判断せず医師の診断を仰ぎ、用法用量を守って正しく使うようにしてください。

副作用はあるのか

他の内服薬との併用による配合成分の大量摂取によって副作用が生じることがあります。
加えて、個人によって体質に合わなかったり、アレルギー反応などが出ることもあるかと思います。実際に使用してみて何か異常を感じた場合にはすぐに使用を止め、処方した医師や薬剤師に相談するようにしてください。