1日の最後に心と体を癒すお風呂は、余った漢方を入れて”薬湯”にしてみるのもおすすめです。
漢方は、自分で材料を調達・乾燥させて”自然の入浴剤”を作ることもできます。

漢方薬の種類

漢方薬は大きく2種類に分けられます。

●煎じ薬:漢方本来の飲み方です。
生薬(しょうやく)を組み合わせたものを煮込んで、成分を抽出します。
液体の漢方薬です。

●エキス製剤:煎じた薬の成分を顆粒状にしたものです。

特に煎じ薬は、漢方薬を煎じたその日に服用するのが良いとされています。
飲み忘れてしまった煎じ薬もお風呂の効能で、心と体のバランスを調和させましょう。

薬湯の作り方

生薬はをガーゼ又は紙袋に入れて、お風呂に入れて沸かせば完成です。
漢方の種類によっては成分を抽出してから入れた方が良いものもあります。

一回の生薬の使用量の目安は100~200gです。

生しょうが

細かく刻んで、袋に入れて湯船に入れます。

肩こり、リウマチ、ひび、あかぎれにも最適です。
江戸時代の薬湯も主に”皮膚病の治療”で利用されていました。

ドクダミ湯

十薬(じゅうやく)とも言います。
日本特有のドクダミ科の多年草は本州、四国、九州に分布。

特有の臭いが苦手な人も、乾燥すれば無くなるので大丈夫です。

ドクダミに含まれるクエルシトリン、イソクエルシトリン、脂肪族アルデヒドは抗菌、解熱、解毒作用があります。

《方法》

ドクダミ湯は、生葉または乾燥させた葉(30g)を煎じて、煎じ薬を湯船に入れれば完成です。

もしくは3掴みの生薬(ドクダミ)を袋に詰めて、湯船にいれて水から沸かして入浴します。

切り傷、擦り傷 やけど、できもの、あせも、にきび、湿疹、わきがにも効果があります。

大根湯

アブラナ科の一年草です。

※一年草とは、一年で一世代を終える植物のこと。
春に種をまけば、夏に咲いて秋には枯れます。

春の七草の一つのスズシロとして用いられるダイコンは、薬湯には根ではなく葉を使います。

”ダイコンの葉”にはビタミンA,B1,B2,C,E、Ca、鉄、Na等のミネラル、葉緑素が豊富で血行促進、保温、殺菌効果も優れています。

また、ダイコンの薬湯は冷え性、神経痛、腰痛などに広く使われてきました。

《方法》

1本分の葉を日陰に2,3日干して半干しにします。
これを細かくして布袋に詰めて、湯船に入れ水から沸かせば完成です。

または干した大根の葉ひとつかみ(約30g)を煮だして成分を抽出、煎じ薬を湯船に入れます。

冷え性、陰部の痒み、肌荒れ等にも効果があります。

桃湯(桃の葉湯)

民間でも土用の丑の日に”桃の葉”を用いて薬湯に入る習慣がありました。

桃の葉にはフラボノイド、タンニン、ニトリル配糖体等が含まれていて、湿疹、かぶれ、虫さされ等の皮膚の炎症に効果的です。

《方法》

乾燥させた桃の葉(30g)を袋に入れ、湯船に入れます。
または、ももの葉の生薬を2握りほど木綿袋に入れて、湯船に入れて水から沸かします。

煮出した煎じ薬を入れればより効果的です。

打身、ねんざ、あせも、ただれ、湿疹、おでき、痔にも効果があります。

蓬湯(よもぎとう)

よもぎはキク科ヨモギ属の多年草です。
本州、四国、九州に分布しています。

よもぎの種類にはエゾヨモギ、ヤマヨモギ、シロヨモギ等があります。

《方法》

ヨモギの生葉・乾燥させたもの(30g)を煎じて、煎じ薬を湯船に入れます。

冷え、腰痛、頭痛、リュウマチ、神経痛、肩こり、傷、ニキビ、あせも、湿疹等に効果があります。

さいごに

心身の疲れを癒し体を温めてくれるお風呂は、自然の草木や果実、生薬、身近な食べ物を利用して薬湯を楽しんでみてはいかがでしょうか。

体質・体調に合わなかった漢方や、病気が治り余った漢方薬もお守り程度に1つ2つストックして、それ以外はお風呂に使用するのもおすすめです。