汗の出方には元々新陳代謝の活発な人や緊張からくる発汗、神経症の症状と共に生じる汗等があります。

多汗症の人は自分の体調と汗が出やすい部位、汗の出方から判断して体質改善していくことをおすすめします。

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

体格が良く体力のある人に用います。
みぞおちから肋骨の下にかけて、ものが詰まったような膨満感や、胸やわき腹が苦しい状態を伴う精神神経症状、精神不安、不眠、のぼせ、イライラ、動悸、便秘などに使用します。

竜骨と牡蠣等には精神を安定させる作用があり、強壮・解熱の薬効も含まれています。

神経の高ぶりを落ち着かせて心と体の状態を良くします。

柴胡清肝湯(さいこせいかんとう)

体力が普通程度あり、アレルギー体質の方によく使用されます。
また皮膚が赤黒くてのどの腫れを起こしやすい人や子供に向いている漢方薬です。

消炎・発散作用や排膿作用のある生薬を配合していて、荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)と似ています。

炎症を和らげて血行を良くする作用があります。
そして神経の高ぶりも落ち着かせて心と体の状態を良くします。

神経質、怒りっぽさ、情緒不安定、不眠、夜泣き、くすぐったがり等の症状や慢性湿疹にも使用されます。

荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

比較的体力のある方に使用されます。
皮膚が浅黒く、慢性の炎症性の諸疾患を発症しやすいのも目安です。

手足の発汗、神経過敏、筋緊張の悪化を伴う時にも使用します。
体の熱や腫れをひき病因を発散させて血液循環も改善します。

具体的には蓄膿症や慢性鼻炎、痰がからむ扁桃炎、炎症を伴うニキビや湿疹等のいわゆる腺病体質を改善します。

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

体力のない方に使用します。
体は太り、色白で多飲多汗し息切れしやすいタイプの人に適合します。

症状としては、変形性関節症など水分を取り除くと軽くなるものに使用されること多いです。
利水作用が体のむくみを取り除き、体の水分循環も改善して疲れや痛みをやわらげます。

具体的には、肥満症、多汗症、むくみ、関節炎(ことに関節に水がたまりやすいもの)などに用います。また、そのような症状をともなう腎炎やネフローゼにも適応します。

女神散(にょしんさん)

体力は普通程度で比較的女性向の漢方です。

血行と水分循環を改善して、気のめぐりも改善して神経の不調を治します。

具体的には、のぼせとめまい、気分がすぐれず、不安や不眠、頭痛や動悸などを訴えるときに用います。
そのような諸症状をともなう月経トラブルや産前産後の血の道症、更年期障害、自律神経失調にも最適です。

発汗部位と原因の例

発汗部位と多汗症の原因は以下の通りです。
漢方を選ぶ際には発汗部位と原因も総合的に判断して処方してもらうようにしましょう。

頭部:のぼせ
腋:ストレス
手足:ほてりや緊張性の人
全身:水分代謝が良くない人

多汗症は小児からの遺伝性の場合、改善は難しいとされています。

しかしながら生活に支障をきたす多汗症は漢方のお店や漢方に熟知した先生がいる医療機関で診てもらうのもおすすめです。

ストレス等の内因が原因で発症する多汗症にも、内因を元から抑えて体質からゆるやかに改善しましょう。