漢方で代謝を上げて若返りを

年を重ねるごとに代謝が下がると、痩せにくくなったり、肌の再生力が衰えてシミやそばかすが出てきたりと、悩みは多くなります。しかし、漢方を使うことで代謝が上がり、悩みが解決するのならば、ぜひ試してみたいと思いませんか?
今回は、悩み別におすすめの漢方薬を紹介します。もちろん、体質によって効きやすい、効きづらいというのはあるので、試す前に一度専門医に選んでもらうようにしてください。

若返りにおすすめの代謝を上げる漢方

・防風通聖散(ボウフウツウショウサン)
なかなか痩せづらくなったとお悩みの方におすすめの漢方薬です。
便秘にも良いとされているので、胃腸に潤いがなく、不要な水分を排出できていない場合はこれが最適です。そのため、軟便の方にはおすすめできないので気を付けましょう。
他にも、発汗作用もあるので、体を内から温められます。
ちなみに、甘草(カンゾウ)を含む他の漢方薬と併用して飲むと、摂取しすぎによって偽アルドステロン症の副作用が出る場合があるので注意してください。
【ブレンドされている生薬】
防風(ボウフウ)
黄ごん(オウゴン)
大黄(ダイオウ)
芒硝(ボウショウ)
麻黄(マオウ)
石膏(セッコウ)
白朮(ビャクジュツ)
荊芥(ケイガイ)
連翹(レンギョウ)
桔梗(キキョウ)
山梔子(サンシシ)
芍薬(シャクヤク)
当帰(トウキ)
川芎(センキュウ)
薄荷(ハッカ)
滑石(カッセキ)
生姜(ショウキョウ)
甘草(カンゾウ)

・桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)
生理不順や生理痛、ホットフラッシュなどにも使われる、女性が使うことの多い漢方薬です。他にも、頭痛や腰痛などの鎮痛作用も期待できます。これは血行を良くしてくれるものなので、シミやクマなどを改善してくれる効果が期待できます。
ただし、便秘の人にはおすすめできないので注意しましょう。
【ブレンドされている生薬】
桂皮(ケイヒ)
芍薬(シャクヤク)
茯苓(ブクリョウ)
桃仁(トウニン)
牡丹皮(ボタンピ)

・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)
冷え性の方におすすめの漢方薬です。冷え性は、様々な悪影響が考えられます。例えばむくみやくすみ、ほかにも痩せづらくしたり、腰痛などの原因にも成りえます。
末端である指先や足先が冷たい人は注意しましょう。暖房に頼ってしまう人も多いですが、なるべく自分の体である程度の体温調整を行えるようになりましょう。
【ブレンドされている生薬】
当帰(トウキ)
桂皮(ケイヒ)
芍薬(シャクヤク)
細辛(サイシン)
呉茱萸(ゴシュユ)
生姜(ショウキョウ)
木通(モクツウ)
大棗(タイソウ)
甘草(カンゾウ)

・半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)
食欲不振や吐き気、下痢の症状でお悩みの方におすすめの漢方薬です。
ダイエットをするにしても、例え食べず痩せたとして、美しい見た目にはなりません。食は体のコントロールに大切なもので、肌の調子を整えてくれたり、美しい体系のサポートをしてくれたりと様々な効果を期待できます。若返りを考えるのなら、こういった症状もきちんとケアしていきましょう。
【ブレンドされている生薬】
半夏(ハンゲ)
黄ごん(オウゴン)
黄連(オウレン)
人参(ニンジン)
乾姜(カンキョウ)
大棗(タイソウ)
甘草(カンゾウ)

お年寄りに人気の漢方薬「牛車腎気丸」下肢の痛みや浮腫、腰痛に

牛車腎気丸は、下肢の痛みや腰痛、しびれ、かすみ目、排尿困難、頻尿、むくみなどに用いる漢方薬です。こうした症状に加え、体力が落ちてきていて手足が冷え、温めると痛みは楽になる、という特徴がみられれば本方の適用となります。

老化に深い関わりを持つ「腎」を養う「八味地黄丸」の加減方であり、牛膝と車前子を加えたことによってより下半身のむくみやしびれに効果をあらわす処方となっています。代謝の衰えた高齢期の男女に元気をつける漢方薬として、昔から重宝されてきました。

穏やかにゆっくり作用する漢方薬であり、長期間服用する場合が多いです。

牛車腎気丸の生薬について

・地黄(ジオウ)…ゴマノハグサ科ジオウ属植物の根茎です。補血・強壮の薬として名高く、貧血や虚弱体質の改善に使われます。

・山薬(サンヤク)…ヤマノイモ科ナガイモの皮を取り除いた根茎で、とろろとして食用にするのと同じものです。ステロイド用作用があり、滋養強壮の薬となります。

・山茱萸(サンシュユ)…ミズキ科サンシュユの果肉です。リンゴ酸やサポニンを含みます。補血作用、止汗作用、止尿作用があり、滋養強壮として、また尿失禁などに用いられます。

・茯苓(ブクリョウ)…サルノコシカケ科マツホドの菌核を輪切りにしたもので、体内の水分を調節する生薬です。

・沢瀉(タクシャ)…サジオモダカという植物の根です。茯苓と同じく利尿作用やむくみ解消作用があります。

・牡丹皮(ボタンピ)…ボタン科ボタンの根の皮を乾燥したものです。血中の熱を冷ます力があり、消炎、止血、鎮痛作用があります。

・桂皮(ケイヒ)…シナモンのことです。気のめぐりをよくして発汗、発散、健胃の作用を持ち、冷えからくる痛みも鎮めます。

・附子(ブシ)…トリカブトの根を乾燥したものです。強い温熱効果を持ちます。著しい冷えや虚脱に用いられ、強心、鎮痛、鎮静作用があります。

・牛膝(ゴシツ)…ヒナタイノコズチという植物の根を乾燥したものです。肝・腎に働き、血流をよくし利尿する作用があります。また月経を順調にし、腰の痛みを鎮めます。

・車前子(シャゼンシ)…オオバコの成熟種子を乾燥したものです。利尿、去痰、消炎、解熱作用があります。

牛車腎気丸の効能

筋肉や骨に栄養を与え、水分代謝機能を整えて血流をよくします。「腎」を養う作用が中心であり、そのために「腎気丸」の名前がついています。

「腎」とは単純に「腎臓」を指すのではありません。だいたいおへその下からの機能を司っているものとされ、泌尿器や生殖器も含まれます。成長や発育、生殖に関する働きを支え、生命力を蓄える重要な臓器です。

つまり、年齢を重ねていくと、必然的にこの腎の力を消費していくことになります。水分代謝機能や生殖機能の衰え、足腰の衰弱などが現れるというわけです。

老化による不調には、腎を養うことが大切です。

地黄、山茱萸、山薬は腎に良い生薬で、元気をなくした腎の精力を補います。牡丹皮や沢瀉には寒の性質があり、潤い不足で熱の上がった状態を冷まします。沢瀉、茯苓は腎全体の虚弱を養い、附子や桂皮が血行を促進して下半身の重だるさや冷えを解消します。そして「牛車腎気丸」の「牛車」にあたる牛膝・車前子がより利尿作用を強化し、むくみや排尿困難を改善します。

牛車腎気丸の使用法

丸剤の成分を濃縮乾燥させた「エキス剤」の処方が主流です。1日量を2、3回に分け、食前または食間に服用します。

副作用などはあるか

処方に含まれる附子には有毒成分でもある「アルカロイド」等が含まれています。漢方に使用されているものは用法用量を守って用いる限り安全ですが、人によっては舌のしびれや吐き気、動悸が起こる場合があります。

牡丹皮も血流促進の作用が強い生薬であり、妊婦の方は医師に相談してから使用したほうがいいでしょう。

また、地黄によって食欲不振や吐き気などの胃腸症状が現れる場合があります。牛車腎気丸を服用して体調が悪くなったと感じたら、医師に相談して処方を変更してもらいましょう。