漢方は食べ物の影響を受けやすいことから食前もしくは食間の空腹時に服用します。
では日常的に愛飲されているコーヒーとの相性はどうなのでしょう。
漢方の服用
漢方は一般的に漢方薬の顆粒をお湯で溶かしてから、ゆったりした気分で飲むと良いとされています。
食前もしくは食間の空腹時に服用も、吐き気等で気分が優れないときには食後の服用でも可能です。
お酒との相性も、漢方の種類によってはより効果を上げることもあります。
コーヒーと健康
コーヒーにはリラックス作用があり、仕事の前の一杯としても愛飲されています。
しかしコーヒーに含まれているカフェインは、適量であれば集中して仕事に打ち込めるものの、多く摂取することで利尿作用に興奮作用が夜間頻尿や睡眠障害を引き起こすこともあります。
また胃液分泌を促進して胃を傷つけやすくしたり、鉄の吸収を妨げて貧血を悪化させることもあるのです。
そのためコーヒーは適量で心と体を健康に保ちましょう。
ポリフェノール
コーヒーには、クロロゲン酸等のポリフェノールが豊富に含まれています。
これはポリフェノールが豊富で知られるワインと同等の量で、お茶の約2倍に相当します。
※コーヒー1杯(約140cc)には約280mgのポリフェノールが含まれている。
ポリフェノールはコーヒーの色や苦味・香りの元になり、がんや糖尿病・動脈硬化等の予防にも効果があります。
抗酸化作用
ポリフェノールのような酸化ダメージから自身を守る物質は「抗酸化物質」と呼ばれています。
酸化ダメージを与える活性酸素はケガや病気の炎症反応として活躍しますが、残った活性酸素は体の様々な細胞を傷つけてしまします。
※タバコや紫外線、放射線なども活性酸素になります。
そこでポリフェノールの抗酸化作用は、傷や紫外線などにさらされることで受けるダメージから細胞を守る働きがあるのです。
他にも抗酸化作用は身体の脂肪蓄積を抑えて糖尿病や肥満の予防にも効果を発揮します。
抗酸化作用は健康と美容にも最適な作用です。
中国医学とコーヒー
中国医学ではコーヒーの性味は苦味で平性です。
※性味(セイミ): 食べ物の味を五種に分けたもの。気味とも言う。
薬物の基本的属性の寒・熱・温・涼の”四気”と辛・甘・酸・苦・鹹の”五味”を含めたもの。
”平性”とは体を冷やしすぎず、温めすぎない性質のことです。
寒涼・熱温のどちらにも属さない穏やかな性質はアイスコーヒーにすることで寒涼、ホットにすることで熱温に傾くことがあります。
漢方医学では基本的に体を温めることが健康に良いとされています。
漢方とコーヒー
漢方薬との服用でもコーヒー・お茶にも含まれているタンニンには薬の吸収を遅らせる作用があります。
牛乳・ジュースも同様です。
そのため漢方の専門店でも適量であれば問題ないものの、漢方薬との服用や飲み方には注意しているところもあります。
まとめ
コーヒーはアレルギー持ちの人の摂取や多量に飲むこと、漢方との服用は避けたほうが良いとされていますが、コーヒー自体の効能は漢方並みに良いとされています。
コーヒーは漢方服用時には避けて適量で楽しみ、幸福物質のセロトニンで心も穏やかにして健康な毎日を過ごせるようにしましょう。