日本で使用される漢方薬は中国の漢方薬と内容・効果が異なる場合があります。
漢方は西洋薬との併用にも気を付けて、健康に良い体質改善・治療に努めましょう。

漢方薬は他の薬の併用

ほとんどの漢方薬は西洋薬と併用可能です。

ただし飲み合わせには十分注意して、医師・薬剤師・漢方専門医等の指示に従うようにしましょう。

特に利尿剤や気管支拡張剤、鎮痛解熱剤等は気をつけた方が良いようです。
※エフェドリン等の過剰摂取の危険性があります。

服用上の注意

漢方薬と他の薬の併用は、30分~1時間以上間を置いて服用するようにしましょう。

漢方薬は食べ物の影響を受けやすいことから食前もしくは食間の空腹時に服用します。
※鉄・牛乳等を飲む時にも、漢方の吸収を阻害しないように時間を空けることが大切です。

中国の漢方薬と日本の漢方薬

日本の漢方薬は、中国生まれの生薬を日本人の体質に合うように改良されたものです。
つまり中国の漢方薬は日本の漢方薬とは異なります。

そして中国の漢方薬は、違う成分が含まれていたり、西洋薬を混ぜたような危険な漢方薬もあります。

やせ薬や強壮剤、リウマチ薬、喘息の薬、糖尿病薬等は、特に注意しましょう。

甘草(かんぞう)の服用

甘草に含まれる「グリチルリチン」には、血液中のカリウム(K)を排泄して、ナトリウム(Na)・水分を体内に溜め込む作用があります。

そのため、過量摂取することで、低K血症やむくみ・高血圧・手足の痺れ等の「偽アルドステロン症」と呼ばれる副作用を起こす恐れがあります。

甘草の一日量は2.5gです。
併用する薬に甘草が重複していないか確認しましょう。

また医師の判断の元、症状の減退に合わせて漢方薬を変えることもできます。
治療では、成分の摂取過多にならないように同じ効果を持つ漢方に変えることがあります。

甘草(かんぞう)の副作用

漢方薬を何種類も飲み、甘草を多量に摂取すると、頭痛、嘔吐、高血圧症等の副作用が出ます。

漢方には、様々な症状を1つの治療法で同時に治す異病同治(いびょうどうち)という言葉があります。
症状によっては複数の漢方薬を服用するのではなく、1つの漢方薬で2つ以上の薬効が期待できることもあります。

成分の摂取過多が引き起こす副作用の例

1.交感神経を刺激する”エフェドリン”を含む漢方の摂取過多

動機・不眠などの副作用が出やすくなります。

2.下剤として働く”センノシド”を含む漢方の摂取過多

薬が効き過ぎて下痢の症状が出やすくなります。

甘草の例外的な処方

漢方薬の中には「芍薬甘草湯」や「甘草湯」といった、1日6g以上甘草が含まれているものもあります。
これらの漢方薬は、使用期間がごく短い期間で、例外的に認められているものです。

添付文書上の注意事項にも「治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること」と記載されています。

服用回数を減らして併用することも

漢方薬には、各生薬を100%処方した”満量処方”の他に、各生薬の量を4分の3に減らした”3/4処方”や、3分の2に減らした”2/3処方”等もあります。

特に2種類以上の漢方薬を併用する場合には、それぞれの漢方薬を1日2回の服用に減らす等の対応をすることがあります。

さいごに

”甘草”に限らず、成分の過量摂取で副作用を起こす生薬は多数あります。

漢方薬は、自然の生薬を使った緩やかな効能で、安全性が高い一方、副作用が全く存在しないわけではありません。

そのため、2種類以上を併用する場合には、特定の生薬が過量にならないよう、含有量に注意しながら使う必要があります。
併用薬との相談も必ず主治医・薬剤師・漢方専門医等に相談して治療法を検討するようにしましょう。