肌荒れの水分バランス・出血に効く漢方と美肌に効果的な薬膳レシピ

心や体調の問題は肌トラブルにも影響します。

疲れがどっと出たり、顔のにきびやシミ、肌あれ、じんましん等の気になる諸症状にも漢方薬はおすすめです。

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

比較的体力があり、イライラとのぼせ、暑がりで顔は赤っぽく、胃や胸のあたりにモヤモヤとしたつかえがある人に使用します。

また、出血傾向のある場合にも用います。

頭重感や腹部膨満感などの体の症状を伴うことから、血流を改善して熱症状も鎮めて、興奮を伴った症状、二日酔、胃炎、めまい、動悸、イライラ、不眠、不安焦燥感、更年期障害、高血圧などの改善に効果があります。

湿疹・皮膚炎、皮膚のかゆみ、口内炎にも最適です。

桂枝茯苓丸料加薏苡仁(けいしぶくりょうがんりょうかよくいにん)

比較的体力がある人に用いられます。

下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えを伴うにきび、しみ、手足のあれ(手足の湿疹・皮膚炎)、月経不順、血の道症に効果があります。

全身の組織や器官をめぐる血(けつ)は、めぐりが悪くなると栄養が行き届かなくなり、シミなどの色素沈着・肌のザラつき等の肌あれが現れやすくなります。
そのため血(けつ)のめぐりを良くして肌に栄養を与えることが大切です。

当帰飲子(とうきいんし)

虚弱体質で冷え性の人に用いられます。
肌も乾燥しがちの皮膚炎(分泌物の少ないもの)・痒みを持つ人に適合します。高齢の人にもよく用いられます。

肌にうるおいを与えて痒みを鎮める作用があります。

ヨクイニン(よくいにん)

ハトムギの皮を除いた種を用いた生薬です。
消炎作用や肌トラブルの元となる水分バランスを整える作用があります。

肌あれや、いぼにも効果があります。

十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)とは

10種類の自然の草木からとった「生薬」を配合させた漢方は、中程度以上の体力がある人に効果があります。

漢方の効果では皮膚の赤み・痒みを解消して腫れや化膿を抑えます。そしてニキビを体質から改善しようとするものです。

また顔以外にも背中のニキビやお尻等にできるニキビ、化膿性皮膚疾患・急性皮膚疾患の初期、じんましん、湿疹・皮膚炎、水虫にも効果があります。

水・血

漢方では肌トラブルの元に水・血が挙げられます。

血(けつ)は血のめぐりと栄養の滞り。
水(すい)の乾燥しやすい体質や潤い過ぎる体質でも肌の乾燥、かゆみ、肌あれ等を引き起こすのです。

また、日常生活でもほこり等の汚れ、不十分なメイク落とし、雑菌や毒素・虫さされによって肌がふさがれて熱が溜まり赤く腫れることがあります。

漢方は自分に合った体質改善で肌トラブルが起きにくい肌にすることが大切です。

盲腸炎や生理痛が辛いときと扁桃腺で辛い方におすすめの漢方薬

腸癰湯(ちょうようとう)とは下腹部痛に対して用いられる漢方薬です。特に右下腹部、盲腸に当たる部分に生じる痛みや、生理痛などに効果を発揮します。
「腸癰」とは虫垂炎(盲腸炎)のことを意味していますが、実際の臨床現場では、それに限らず、婦人科疾患など適応となる症状に対して用いられています。

配合されている生薬は以下の通りです。

薏苡仁(よくいにん)……強壮作用、消炎作用、鎮痛作用、鎮痙作用、緩和作用、利尿作用、排膿作用などがある。
冬瓜子(とうがし)……消炎作用、利尿作用、瀉下作用、排膿作用、去痰作用などがある。
牡丹皮(ぼたんぴ)……消炎作用、鎮静作用、鎮痛作用、駆瘀血(※血の滞りを改善する)作用などがある。
桃仁(とうにん)……活血作用、排膿作用、潤腸作用、駆瘀血作用などがある。

消炎作用や鎮痛作用、膿を排出する作用などに優れた生薬により、疼痛部位の炎症を鎮め痛みを和らげます。また、牡丹皮と桃仁には「駆瘀血」の作用にも優れており、婦人科疾患による不調に対して効果的に作用します。

※中国医療において「瘀血」とは、体内の血が滞ることを意味し様々な不調の原因とされています。女性の場合は生理痛や生理不順など月経に関わる疾患の原因だといわれており、「駆瘀血」とはこの瘀血を改善するの作用のことをさします。

腸癰湯とは何の症状に効く漢方薬なのか

腸癰湯の効能は主に右下腹部に生じる痛みや、生理痛などに対して用いられます。具体的な疾患名としては虫垂炎、子宮頸管炎、子宮内膜炎などが挙げられます。

虫垂炎とは、盲腸の下部にある虫垂という部位が炎症を起こした病気です。初期は発熱や吐き気、ズキズキとした患部の痛みに襲われ、その後虫垂が化膿し激痛を発するようになります。初期の状況であれば薬物での治療も可能ですが、虫垂が化膿してしまった場合、緊急手術を行うことになります。
漢方薬での治療は確かに効果的ではありますが、その適用の有無に関しては安易に判断することを推奨致しません。場合によっては命に関わることもあるからです。虫垂炎を発症した際には、よほどの場合でない限りまず専門の医療機関で診察することをお勧めします。

なお、虫垂炎や婦人科疾患に対して適応となる漢方薬には、腸癰湯と同様に牡丹皮と桃仁を配合した大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)というものもあります。使用する際には医師や薬剤師と相談し、状態や症状に合わせて選択するようにしてください。

腸癰湯とはどのように使うものか

腸癰湯を煎じたものを食間もしくは食前に服用します。
服用する際は安易に自己判断せず医師の診断を仰ぎ、用法用量を守って正しく使うようにしてください。
なお、妊娠中の投与に関して安全性が確立されているわけではありません。妊娠中の方、妊娠が疑われる方は必ず医師と相談の上で御使用ください。

副作用はあるのか

他の内服薬との併用による配合成分の大量摂取によって副作用が生じることがあります。
加えて、個人によって体質に合わなかったり、アレルギー反応などが出ることもあるかと思います。実際に使用してみて何か異常を感じた場合にはすぐに使用を止め、処方した医師や薬剤師に相談するようにしてください。

扁桃腺の痛みに漢方を

扁桃腺が腫れて、痛みが続いている、というのはとても辛いですよね。
そういう場合には、漢方薬で痛みを和らげるのがおすすめです。扁桃腺の痛みの原因も様々なので、漢方を取り扱っている病院でおすすめのものを選んでもらうと良いでしょう。
今回は、扁桃腺の炎症に良いとされる漢方薬をいくつか紹介します。あくまでも目安として、こういうものがあるという認識で見てみましょう。

扁桃腺の痛みでお悩みの方におすすめの漢方

・葛根湯(カッコントウ)
主に、風邪の初期症状の時に使われる漢方薬です。扁桃腺の痛みが出てきてすぐの場合は、この漢方薬をおすすめします。あまりにも体が弱っている状態には、向いていないものなので注意しましょう。
【ブレンドされている生薬】
葛根(カッコン)
麻黄(マオウ)
桂皮(ケイヒ)
芍薬(シャクヤク)
甘草(カンゾウ)
大棗(タイソウ)
生姜(ショウキョウ)

・小柴胡湯(ショウサイコトウ)
扁桃腺の痛みがありながらも、しばらく放置してしまった場合にはこの漢方薬をおすすめします。
肝臓の働きを良くするよう促すものなので、体の疲れを取ったり、長引いてしまったこじれた風邪に対応したりと、体の免疫を高めてくれる漢方薬になります。
これも、葛根湯(カッコントウ)同様、あまりにも体が弱った状態で使用するのはおすすめできません。
【ブレンドされている生薬】
柴胡(サイコ)
黄ごん(オウゴン)
半夏(ハンゲ)
人参(ニンジン)
甘草(カンゾウ)
生姜(ショウキョウ)
大棗(タイソウ)

・滋陰降火湯(ジインコウカトウ)
咳に働きかけてくれる漢方薬です。扁桃腺に痛みがある場合、咳こむこので痛みを感じやすくなります。
喉に乾燥を感じている人にも、潤いを与えてくれる漢方なのでおすすめ出来ます。呼吸器系の悩みに良いとされる漢方薬で、扁桃腺に痛みが長引く場合に試してほしいものです。
体の弱り具合にもよりますが、あまりにも調子が良くない時には小柴胡湯(ショウサイコトウ)よりもこちらの漢方を処方されます。
【ブレンドされている生薬】
麦門冬(バクモンドウ)
天門冬(テンモンドウ)
陳皮(チンピ)
知母(チモ)

・麦門冬湯(バクモントウトウ)
扁桃腺に痛みによって、咳やくしゃみが出てしまう場合におすすめ出来る漢方薬です。
小柴胡湯(ショウサイコトウ)や滋陰降火湯(ジインコウカトウ)が慢性的な症状に使うものとすれば、麦門冬湯(バクモントウトウ)は急性的に出てしまった場合に使用してほしいものです。
この使い分けも、医師へ相談してみると良いでしょう。
【ブレンドされている生薬】
麦門冬(バクモンドウ)
半夏(ハンゲ)
人参(ニンジン)
粳米(コウベイ)
大棗(タイソウ)
甘草(カンゾウ)

・桔梗湯(キキョウトウ)
熱や、ゾクゾクとする寒気がないのに扁桃腺の痛みがある場合は、桔梗湯(キキョウトウ)がおすすめです。名前にもついている桔梗(キキョウ)という漢方が、痰や喉の炎症を取ってくれる作用を持っています。桔梗湯(キキョウトウ)はとてもシンプルな漢方薬で、他に使用されているのは甘草(カンゾウ)と呼ばれるもので、甘草(カンゾウ)は、痛みや炎症を和らげる漢方です。
【ブレンドされている生薬】
桔梗(キキョウ)
甘草(カンゾウ)

美肌に効果的な薬膳レシピ3選

美肌は女性にとって誰もがなりたい憧れです。化粧品やスキンケアに気を付ける前に薬膳食材で内側からきれいを意識しましょう。乾燥や美白を意識した薬膳レシピを紹介します。

白キクラゲのお肌潤いスープ

【材料】
白キクラゲ…4~5g
シメジ…1/4パック
モヤシ…1/4袋
ネギ(刻み)…大さじ2
固形チキンスープの素…1個
酒…大さじ1.5
水…400ml
塩コショウ…少々

【作り方】
1、白キクラゲは水に付けてしっかり戻します。固い部分を取り、大まかにちぎっておきます。しめじは石月を取ってほぐしておきます。
2.鍋にスープの材料を入れて強火で熱し、煮たったらシメジ、モヤシを加え、再び煮たったら1~2分煮ます。
3.白キクラゲを加え、ひと煮たちさせて火を止め、刻みネギを加えます。塩コショウで味を調え、器に注いで出来上がりです。寒い冬には最後に片栗粉でとろみを付けて体が温まるスープにアレンジしましょう。

キクラゲには黒いものと白いものがありますが、その薬膳効果はまったく違います。黒キクラゲは気血を整える効果があり、白キクラゲはうるおいを補ってくれます。肌の感想は美肌の大敵です。内側からしっかり水分を補っていきましょう。

血をきれいにするれんこんの塩麹炒め

【材料】
れんこん…好みの量
塩麹…適量
サラダ油…適量
パセリ…適量

【作り方】
レンコンは皮付きのまま、4㎝ほどの長さに切り、さらに繊維に沿って幅2㎝で3㎜ほどにスライスします。サラダ油をフライパンに入れ、レンコンを入れて軽く焼き色を付けます。仕上げに塩麹を回しかけてからめるように炒め、パセリを振って出来上がりです。

レンコンはシミの原因である瘀血(おけつ)と呼ばれる血液の汚れを解消してくれる食材です。繊維に沿って切ることで食感が楽しめます。塩麹は食材の旨味を引き出す万能調味料です。さらに麹の力は美肌にも効果を発揮します。仕上げにパセリをかけて、ビタミンCをプラスします。

内側から熱を冷ます美肌ガスパッチョ

【材料】
トマト(完熟)…大3個
きゅうり…1本
オリーブオイル…50㏄
にんにく…ひとかけ
トマトジュース(無塩のもの)…200㏄
パン(固くなったものでよい)…少量
塩…少々
ブラックペッパー…適量
レモン…適量

【作り方】
1.トマトはヘタを取ってざく切りにします。きゅうりはヘタを取り、ピーラーで皮をむいてざく切りにします。
2.ミキサーに1と皮をむいたにんにくを入れ、トマトジュースを入れてなめらかになるまで回します。パンを入れ、オリーブオイルを垂らしながら回し、しっかり混ざったら塩で味を調えます。のど越しをよくしたければざるで漉してなめらかにします。
3.しっかりと冷やしてグラスに注ぎ、レモンを絞ります。挽きたてのブラックペッパーをかけて出来上がりです。

レモンには美白を目指すのに大切なビタミンCがたっぷり含まれています。加熱すると壊れてしまうビタミンCを取るには火にかけないで作ることができるガスパッチョがぴったりです。トマトときゅうりは体を内側から冷やしてくれる働きがあります。さらにデトックス効果があり気血を補ってくれる、美肌にぴったりのスープです。トマトジュースは無塩と有塩のものがあるので塩加減で調整してください。