漢方薬とは自然にある生薬(しょうやく)のいくつかの種類を混ぜ合わせたものです。混ぜる種類・分量・服用の方法には法則や制限があります。

漢方薬とは

生薬を単独で用いるものは漢方薬とは言えません。

何種類かの生薬を決められた比率で混ぜ合わせ、決められた方法で服用することで初めて「漢方薬」になるのです。

漢方治療とは

漢方治療は、その患者さんの体調に合わせて心身のバランスを取戻し、病気も改善しようとするものです。
そのため同じ病気であっても、患者さんの状態によっては異なる漢方薬が処方されることもあります。

つまり漢方治療は病気ではなく、患者さんを中心として治療することが漢方の治療方針といえます。

生薬(しょうやく)とは

自然の動植物や鉱物をほぼ手を加えずに薬用として使用するものです。

現在使われている生薬は植物性のものがほとんどとなっています。

証とは

漢方薬の使用基準のことです。
患者さんと病気の関係を表す「ものさし」のようなものとなっています。

「体質・体力・抵抗力・症状の現れ方などの個人差」を表して、本人が訴える症状や、体格などの要素からも判別します。

「証」は、漢方が効きやすい人と聞きにくい人がいることから、合わない漢方薬を避けるために用いられます。

虚・実(きょ・じつ)とは

「証」の分け方のひとつです。
体力の質的な充実度を測ります。

虚:虚証(きょしょう)は「体力がなく、弱々しい感じの人」
実:実証(じっしょう)は「体力や抵抗力が充実している人」

腎虚(じんきょ):老化による腎臓・秘尿生殖器などの機能低下、体力の低下、下半身の冷え、視力の低下、耳鳴り、頻尿などの症状。
気虚(ききょ):気が弱く減少・減退した状態を意味しています。疲れやすい、食欲が無い、眠い、気力が無い、めまい、下痢などの症状。

四診(ししん)とは

漢方では、基本的に五感でとらえる情報を基に、診断を進めます。

・望診(ぼうしん)
目の色や、舌の色、爪の色、顔色、表情、態度、姿勢、体型などを目で見て診断するものです。

・聞診(ぶんしん)
声の張りや大きさ・トーン、話し方、咳の出方、痰(たん)のつまり方等の様子、呼吸音などを聞きます。
場合によっては排泄物や体臭・口臭を嗅ぐこともあります。

・問診(もんしん)
患者さんの自覚症状や、普段の体質、これまでにかかった病気、食べ物の好み、ライフスタイル、仕事、月経の様子などを聞き診断します。

・切診(せっしん)
患者さんの体に触れてその状態を診ます。
その診断は大きく分けて2つあります。

「脈診」脈のリズムを診断する
「腹診」お腹を指で押して腹部を診断する

気・血・水とは

不調の原因をはかる「ものさし」のことです。
あくまでも治療のための概念で、古人が想定した「体の働きを保つための三要素」をいいます。

漢方では、私たちの体は「気・血・水」の3つの要素が、体内をうまく巡ることによって健康が維持されています。

これらが不足・滞る・偏ることで、不調・病気・障害といった問題が起きると考えられています。

・気とは
生命を維持しようとする基本的活力

・血とは
血液・ホルモン成分などを含めた体液の総称

・水とは
体内の水液の総称

これらの診断を統合してその人に合った漢方を選ぶことができます。