お粥は日本人にとっても体調がよくないときなどに食べられる身近な食事のひとつです。お隣の中国や台湾では朝ごはんなどで日常的にお粥が食べられています。お粥はシンプルなベースに様々なトッピングを加えることで素材本来の効果を得ることができる最も身近な薬膳と言えます。

気を補い、胃の働きを整える米

お粥のベースとなるのはお米ですがうるち米には気を補う力、さらには胃の働きを整え消化をよくする働きがあります。そのため朝食に摂ることで空腹のお腹に優しく、一日のパワーを補うのに充分な食事となります。米が柔らかくなっているため消化も良く、体調が悪い朝や二日酔いにも食べやすくなっています。うるち米のほかに雑穀を加えて作る場合もあります。

身体の調子を整える薬膳粥の作り方

【材料】
米…1カップ
長いも…100g
松の実…15g
クコの実…5g
塩…小さじ1
チキンスープ…10カップ分
(なければチキンスープの素小さじ3と、スープ分の水)

【作り方】
1.米をといでザルに空けて水切りします。クコの実はさっと水洗いした後、少量の水に付けてしっとりと戻します。松の実はオーブンでローストするかフライパンで~入りします。長いもは皮をむいてサイコロ状に切ります。

2.お粥を炊きます。鍋にチキンスープ、米、塩を入れて、沸騰したら弱火に落とし、米粒が花が咲いたように柔らかくなるまでじっくり煮ます。鍋の中で米がフワッと浮き上がり踊る状態です。

3.お粥が炊き上がったら切った長いも、松の実を加えて長いもが柔らかくなったら火を止め、器に盛り付けて仕上げにクコの実を飾ります。

松の実

松の実には肺を潤し、便通を良くする働きがあります。内蔵機能を調節することで、高齢者や手術後にもお腹に優しく、毎日3粒食べると仙人になれるといわれているほどです。松の実は水を補う作用と便の滑りを良くする作用があります。漢方では「海松子(かいしょうし)」といいます。ベースになるお粥さえあればそれぞれ気になる症状や体質にあわせた食材をトッピングして各々のオリジナルのお粥を作ることができます。

クコの実

杏仁豆腐の上にちょこんと乗った赤く細長いレーズンのようなものがクコの実です。クコの実は日本では一般的に乾燥させてドライフルーツとして流通しています。血を補う作用や身体を潤す作用、下焦の虚(げしょうのきょ)を補う作用、目の働きを調整する働きもあります。漢方ではクコの果実を「枸杞子(くこし)」と呼んでいます。

そのほかにも、様々なトッピングによって症状の緩和が期待でき、さらに味に広がりもでき飽きずに食べることができます。白髪が気になり、肌も乾燥気味なら「黒胡麻」をひとさじトッピングします。慢性的なの喘息や、頻尿・夜尿症対策には「銀杏」が効果的です。さらに足腰がだるく、冷えているのであれば香ばしい「干し海老」をトッピングすると改善します。

ベースのお粥はうるち米だけでなく栗を入れれば身体を温めてくれ、さらに小豆や黒豆を入れることで利尿作用がありむくみの改善に効くお粥が出来上がります。お粥とトッピングの組み合わせで無限の黄河が期待できるお粥はまさに最もシンプルで身近な薬膳料理と言えます。